平成28年5月16日(月)に彦根商工会議所において5月度例会を総勢28名の出席のもと開催いたしました。
幹事熊川氏の司会進行により、開会し、森田会長より挨拶のあと、講師のGATアドバイザーの滋賀県立大学奥貫隆名誉教授より、「温故知新のまちづくりについて/美しい町並みの創出と町屋の活用」をテーマに講演をいただきました。
奥貫先生からは、画像を交えて、ヨーロッパの景観に関する事例から川越市、そして彦根市の景観形成に関する事例を紹介していただきました。ヨーロッパの狩猟民族のまちの作り方と日本の農耕民族のまちの作り方が違うことなど興味深い内容や、彦根市においては、平成19年が転機であり、景観法が施行された年にもかかわらず、大規模マンションが3棟でき、彦根の景観が2棟により損なわれた現実をお伺いしました。
街並みや町屋の保存活用で大切なことは、古いものをそのまま残すことにあるのではなく、歴史を重ねた街並みや町屋の本質的価値を評価し、再生することであると述べられました。
「幸福なまちには、さまざまな形があるが、不幸なまちは、一様に不幸である。」とトルストイの言葉をもじって締めくくられました。
続いて、「小江戸ひこね町屋情報バンクの成果」と題して、熊川氏、前谷氏、松本氏より、彦根市肥田町の古民家に神奈川県から移り住んだ方の紹介や現状の物件紹介などがあり、閉会しました。