2019年度10月度例会「SDGSを活用した豊かに働き生活できる彦根・長浜地域の創出」「リサイクル型ビワマス養殖システム開発事業」と題して長浜バイオ大学にて開催しました。
第1部は、南例会幹事の司会により、長浜バイオ大学GATアドバイザー向 由紀夫教授と長浜バイオ大学河内准教授による講演を聴きました。
最初に長浜バイオ大学GATアドバイザー向 由紀夫教授の講演
題目「SDGSを活用した豊かに働き生活できる彦根・長浜地域の創出」
私立大学は補助金なしでは、事業ができない。今回文部科学省私立大学等改革総合支援事業として平成30年度予算131億円、目的は教育の機能強化に向けた取り組みをする大学に補助金を出す。彦根長浜地域連携プラットフォーム事業で申請。
プラットフォーム形成タイプ5があり、タイプ1「教育の質的転換」タイプ2「産業界との連携」タイプ3「他大学等との広域・分野連携」タイプ4「グローバル化」タイプ5「プラットフォーム形成」今回タイプ1で採択された。
タイプ1(教育の質的向上に向けた取り組みを支援)私立大学等改革総合支援事業タイプ5彦根・長浜に大学がある条件、米原は大学がなく今回の申請には入っていない。彦根・長浜は地方型にて申請、申請数16内選定数7選定率44%であり地方型で彦根・長浜連携で採択された。
プラットフォームスタートアップ型の正式名は、「彦根・長浜地域における学術文化教育基盤形成を目的とした大学・短期大学・地域連携プラットフォーム」省略名(地方型・スタートアップ型)という。
基本ビジョン
🔶彦根・長浜地域を豊かに働き生活できる地域社会の創出(若年人口の流出抑制)
🔶持続発展可能な地域社会の実現(地域資源を利用した活気のある地域等)
🔶本プラットフォームの教育研究目標(産官学連携による地域課題に取り組むイノベーター育成等)彦根・長浜地域における社会的問題とその解決への取り組み(人口減少、少子高齢化、新規産業の開拓、6次産業化への移行、SDGSへの取り組み)共通課題・地方自治体の課題総人口の減少、生産性人口の減少、少子高齢化。大学等の課題18歳人口の減少、入学者の県外流出、就職者の県外流出県内の定着率を上げたい。
プラットフォーム事業が目指す地域の将来像
🔶自治体・地域経済界に開かれた高等教育環境のある地域
🔶誰もが安心・安全に住み続けることができる地域
🔶地域住民・観光客等を引き付ける地域資源のある地域
🔶若年層が魅力を感じる豊かな産業基盤のある地域今後文部科学省は人口減少に伴い大学を統合させようとしている。足りない所を補い産業界との結びつきをする。もし何かしらアイデアがあれば、商工会議所か大学に言っていただきプラットフォーム側で考え取り組みたいと思います。
次に長浜バイオ大学 准教授 河内 浩行氏の講演
題目「リサイクル型ビワマス養殖システム開発事業」
2009年まで京大農学部畜産学科におられ、肉牛の霜降りの度合いを上げる飼料開発に取り組まれていました。2009年4月に長浜バイオ大学に移られ同様の研究と思われたが、実際は琵琶湖の宝石「ビワマス」の養殖の研究をされた。天然ビワマスの漁獲高は90tあったが、30tしか漁獲が出来なくなり養殖ビワマスに取り組まれた。ビワマスの食べられるのが6月~9月のみ養殖であれば年中食べることができる。しかし問題点も
多く、脂の乗りが天然に劣る、魚粉、魚油の高騰で採算が合わない。そこから研究に入り、色々と試験され今では成果がかなり出ています。
脂の乗りを良くする飼料として醤油と油が一番良いとの研究成果が出ています。餌については、産業廃棄物である酒粕を加工してマッシュな米ぬかに変えることで、飼料単価が9分の1と大幅なコストカットができるようになった。数年以内に実現したいこと、県外
からの需要にも応えられるような安定したビワマスの生産供給、ビワマス飼料のサケ・マス類養殖への利用拡大を目指している。
第2部は交流サロンとして川崎例会担当幹事の司会により開会し、奥貫アドバイザーの乾杯により宴が始まりました。
講師のアドバイザー向教授、河内准教授を交え講演会の内容で聞けなかった事を質問され多いに盛り上がった。最後に座波例会担当幹事の中締めにより終了しました。